ネズミの発生による飲食店のリスクと駆除の方法を紹介

ネズミの痕跡のようなものを飲食店の店舗内で見つけ、何らかの対策をしなければと悩んでいませんか。飲食店はネズミにとって快適な棲み処であり、食べ物が豊富にあることから、ネズミが発生しやすい環境となっています。 しかし、飲食店にネズミが侵入したまま放置すると、さまざまなリスクが生じます。ネズミの侵入に対してどのように対処するべきなのでしょうか。今回は、飲食店にネズミが侵入するリスクやサイン、駆除の方法について紹介します。


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飲食店にネズミがいることの問題

飲食店にネズミが侵入することでどのような問題が生じるのか、主なリスクを紹介します。

食品の衛生を確保できない

ネズミに食品がかじられるなどの被害を受けた場合は、被害のあった食材や商品は廃棄しなければなりません。

見た目にはあまり損害がなくても、被害の可能性が少しでもあれば廃棄の対象になります。被害の可能性があるだけでも廃棄するのは、異物混入や病原菌の混入などの原因になるためです。

ネズミの侵入をそのままにしておくと、食品の衛生を維持できなくなるだけでなく、廃棄により利益にも悪影響を及ぼします。

感染症のリスクがある

ネズミはさまざまな病原菌を保有しています。そのため、ネズミを介した感染症のリスクが問題となります。

具体的には、ネズミに噛まれることで感染するリスク、ネズミに触れることで感染するリスク、ネズミのフンなどが食品に混入することで間接的に感染するリスクです。

被害としては、直接的なものでは鼠咬症(そこうしょう)やアナフィラキシーショック、間接的なものでは、サルモネラ症やレプトスピラ症などがあげられます。

従業員や顧客の健康被害のリスクも想定されるため、ネズミの侵入には早めに対処することが望ましいでしょう。

建物や設備が損傷するリスクがある

ネズミはあらゆるものをかじることで知られています。ネズミの歯は生涯伸び続けることから、歯を削る必要があるためです。

例えば、電気ケーブルや断熱材、木製の家具などが被害にあう可能性があります。硬いものを噛むこともでき、コンクリートなどをかじることもあります。

特に注意が必要なのは、電気ケーブルです。ケーブルがかじられて線が露出すると漏電のリスクがあります。冷蔵庫のケーブルがかじられると食材が腐るリスクもあるでしょう。ケーブルがかじられた状態のままだと、ショートして火災に発展するリスクもあります。

風評被害によるリスクがある

ネズミは1匹でも風評被害を受ける可能性があります。飲食店では、安全性や清潔さが重視される傾向にあるためです。ネズミが人の目に触れると、衛生意識が欠けたお店と認識され、客足が遠のくおそれもあります。

飲食店がネズミによる風評被害を受けやすくなったのは、SNSの発達で情報が拡散されやすくなったのも理由のひとつです。拡散されるとお店の評判が下がり、営業にも悪影響を及ぼすことがあります。

食中毒による営業停止リスクがある

ネズミは病原菌を保有しています。そのため、食中毒のリスクもあります。ネズミが原因となる食中毒で代表的なのは、サルモネラ菌です。

食中毒が発生すると、食品衛生法により営業停止処分を受けることになります。被害状況や自治体の判断で異なるものの、おおむね数日から数週間程度の営業停止処分を受ける可能性があるでしょう。

食中毒が発生しなかった場合でも、ネズミの発生を保健所に通報されることもあります。ネズミの発生が直ちに営業停止となる可能性は低いものの、立ち入り調査や営業指導などを受ける可能性はあるといえます。

飲食店でネズミが潜んでいるサイン

飲食店で下記に紹介する状態がみられる場合は、ネズミが店舗内に潜んでいる可能性があります。

・小さな足跡のようなものがある
・壁などに黒い跡がある
・柱やコードにかじられた跡がある
・特有のにおいがする
・細長い小さなフンのようなものがある
など

ネズミの痕跡は、ラットサインといわれます。黒っぽい汚れなどが付着するようになった場合、ネズミが侵入した可能性があります。

住居やビルなどに侵入するネズミの種類は3種です。ドブネズミ、クマネズミ、ハツカネズミの3種を総称して、イエネズミともいいます。飲食店でネズミの痕跡が見つかったときは、イエネズミが侵入している可能性があるため、あらゆるリスクを軽減するためにも早急な対策が必要です。

飲食店でネズミを駆除する方法

飲食店内にネズミが侵入した場合、どのような対策ができるのでしょうか。飲食店経営者または責任者が取り組めるネズミの駆除方法を紹介します。

罠で捕獲する

飲食店で取り組める対策のひとつは罠(トラップ)の設置です。トラップには、粘着式、踏み板式、捕獲カゴ式などがあります。

粘着式は、強力な粘着シートでネズミを捕獲するタイプのトラップです。小型のトラップのため、どこにでも設置しやすいメリットがあります。ただし、ネズミに逃げられやすいデメリットもあります。

踏み板式は、バネによりネズミをはさみこんで捕獲するタイプのトラップです。小型のため狭い場所にも設置できますが、はずみで血などが飛び散るリスクもあります。そのため、場所によっては飲食店での設置には向きません。

捕獲カゴ式は、エサでおびき寄せてネズミを閉じ込めるタイプのトラップです。しっかり捕獲できる反面、他のトラップと比べて大きいことから、場所が狭いと設置できない可能性があります。また、小さいネズミだと金網の隙間から逃げられる可能性もあります。

罠で捕獲する場合は、ネズミが通り道にしている場所に設置するのが基本です。ラットサインを目印に、ネズミが通りそうな場所に置くと良いでしょう。

しかし、ネズミは警戒心の強い生き物です。通り道に設置しても、警戒してうまく捕獲できない可能性もあります。

殺鼠剤を使う

殺鼠剤(毒エサ)によってネズミを駆除する方法です。

殺鼠剤には、急性毒や蓄積型のものがあります。急性毒は、ネズミが口にしてから短時間で効果が表れる毒です。蓄積型の毒は、ネズミが複数回口にすることで効果が表れる毒で、血管をボロボロにして内出血を引き起こすものなどがあります。

殺鼠剤は、複数のネズミをまとめて駆除できる可能性のある方法です。しかし、ネズミは警戒心が強いため、設置しても食べてもらえないこともあります。

また、殺鼠剤でネズミを処分できたとしても、死骸を探すのは困難です。ネズミの死骸が見つからないと、悪臭に悩まされる可能性があります。さらに、死骸が放置されたままだと不衛生な状態が続くリスクもあります。

殺鼠剤はネズミの駆除に役立つものの、飲食店での利用には向かない可能性があるでしょう。設置する場合は、人が誤飲するリスクもあるため、誤って触れたり食べたりしないような対策も必要です。

飲食店のネズミ駆除は業者がおすすめ

ネズミを店舗から駆除するために自分で対策しようとしても限界はあります。ネズミの習性を理解していないと、罠を設置しても捕まえられないためです。

また、殺鼠剤などを使ってネズミを駆除できたとしても、死骸がうまく処理できないと衛生状況が悪化する可能性もあります。飲食店では、死骸がうまく処理できない限り、殺鼠剤の利用には不安も残ります。

さらに、ネズミを駆除できても、プロでなければ再発防止が難しいのも問題です。罠や殺鼠剤を使ってネズミを駆除できても、新たにネズミが侵入して巣をつくる可能性もあります。

ネズミの駆除は、プロに相談するのがおすすめです。プロに依頼すれば、経験や知識により適切にネズミを駆除してもらえます。手間をかけずに駆除してもらえるため、お店の営業にも影響が少ないでしょう。再発防止に取り組む業者に依頼すれば、今後のネズミの侵入を防ぐこともできます。

ネズミの駆除なら、防除研究所にご相談ください。

豊富なノウハウと設備でしっかり駆除します。殺鼠剤のほか、超音波を出すスーパーハヤブサ(撃退器)を使って、ネズミが寄り付かないようにできます。効果測定付きで、しっかりネズミを駆除できているか確認できる点も安心ポイントです。

即日対応も可能ですので、ネズミ駆除にお困りでしたら、まずはご連絡ください。

まとめ

ネズミが飲食店に侵入したり、棲みついたりすると、さまざまなリスクが生じる可能性があります。対応が遅れると風評被害などのリスクも生じるため、飲食店でのネズミの駆除は早急に取り組むことが重要です。