【結論】ネズミ駆除に猫はおすすめしない!
結論からいうと、猫にネズミ駆除をさせるのはおすすめできません。ネズミ駆除をするなら、猫に頼らない方法を採るのが無難です。では、ネズミ駆除に猫はおすすめではない理由をみていきましょう。
現代の飼い猫はネズミの駆除をしないため
昔の猫はネズミを見つけたら狩ることが多く、ネズミの防除や駆除に役立っていました。しかし、現代の猫は昔の猫とは異なり、ネズミに対してあまり反応せず狩ろうとしない傾向にあります。
猫は幼いころに親猫から狩りの仕方を教わり、実践しながら少しずつ覚えていきます。しかし、ペットショップなどで売られている猫だと、親猫から狩りの仕方を教わっていません。
そもそも猫がネズミを狩るのは、捕食目的です。飼い猫であれば、通常飼い主から餌をもらえるため、わざわざネズミを狩ろうとはしないでしょう。
ネズミを介して病気や感染症になるおそれがあるため
ネズミは非常に不衛生な動物で、さまざまな病原菌やウイルスなどを持っていて媒介します。猫がネズミを狩ると、病気に感染してしまう可能性がある点に注意が必要です。
ネズミが媒介する病気のうち、猫が感染するものとしては、トキソプラズマ症・エキノコックス症・条虫症などがあげられます。
トキソプラズマ症は下痢や嘔吐などが代表的な症状です。食欲不振にもなってしまいます。エキノコックス症も、下痢を起こす可能性がある病気です。
条虫症は下痢・嘔吐・食欲不振などを引き起こすのに加えて、おしりがかゆくなります。ネズミを狩った後に、地面におしりをこすりつけるような様子を見せていたら条虫症の可能性が高いです。
いずれも、猫の健康を危険にさらしてしまいます。ネズミの体にはノミやダニが付着しているため、猫の体にノミやダニが移って繁殖してしまうおそれがあります。飼い主にも病気の感染やアレルギー反応が出るなどの被害が及ぶかもしれません。
天井裏や壁の中、床下までは駆除しきれないため
ネズミは天井裏や壁の中などにも入り込みます。床下に潜んでいることもあるでしょう。猫も小さな隙間などに入っていくことがありますが、ネズミの体は猫よりもさらに小さめです。猫が入れない場所にネズミがいることもあります。
屋根裏などからネズミが動き回る音が聞こえれば、猫を送り込む必要がありますが、猫が入らなければネズミを駆除できません。猫が嫌がってストレスになったりケガをしてしまったりする可能性もあります。
また、そこまでしても、家にいるすべてのネズミを駆除するのは難しいです。リスクを伴う上に、十分な効果は期待できません。
猫に頼らずネズミを追い出す方法
ネズミ対策をするなら猫に頼らない方法で行うのがおすすめです。現在家の中にネズミがいるのであれば、まずは追い出す必要があります。その後に侵入経路を塞ぎ、防除をするという順番で行いましょう。
では、猫に頼らないネズミ対策の方法を紹介します。
超音波装置を使う
超音波は非常に高い周波数の音のことで、ネズミには聞こえますが、人間の耳には聞こえません。超音波装置を設置して大音量で超音波を流せば、ネズミにとって非常に不快な環境をつくれます。ネズミは超音波装置から離れていくため、家から追い出せるという具合です。
超音波装置なら殺傷能力はないので、ネズミの死骸が残ることもありません。しばらくすると戻って来る可能性もありますが、一時的な方法としては効果的です。
ただ、ペットを飼っている場合には、超音波がペットにも影響を及ぼす可能性がある点に注意しましょう。超音波の影響で体調を崩してしまうペットもいるため、様子を確認しながら使用する必要があります。
ネズミ駆除に超音波を使用する場合は、こちらの記事もご覧ください。
「ネズミの駆除に超音波は有効?超音波の効果とネズミを追い出す方法を解説!」
忌避剤を使う
市販されているネズミ用の忌避剤を使用する方法もあります。忌避剤にもいくつか種類があり、代表的なのはスプレータイプ・燻煙(くんえん)タイプ・設置タイプです。
最初に使用するのであれば、燻煙タイプがおすすめです。家の中に潜んでいるネズミを追い出すことができます。足音がする場所以外にもネズミが潜んでいる可能性があるため、燻煙タイプの忌避剤を複数同時に使用するのがおすすめです。
天井裏や浴室なども含めて、あらゆる場所に届くように工夫すれば、潜んでいるネズミをすべて追い出せます。特に配管がある場所は、ネズミがいる可能性が高いため、見落とさないようにしましょう。
そして、燻煙タイプの忌避剤でネズミを追い出した後は、スプレータイプや設置タイプなどが効果的です。ネズミの通路となる場所に吹きかけたり仕掛けたりして、防除しましょう。
殺鼠剤を使う
殺鼠剤とはネズミ駆除用の毒餌のことで、急性毒や慢性毒などの種類があります。殺鼠剤を仕掛けておけば、複数のネズミをまとめて駆除できます。
ただ、大半の殺鼠剤は慢性毒のため、すぐにネズミを駆除することはできません。4~5日程度継続して食べさせる必要があります。即効性を期待しているのであれば、急性毒の殺鼠剤を使用するのが良いでしょう。
殺鼠剤は燻煙タイプの忌避剤や超音波装置と併用すると効果的です。その際には、忌避剤が殺鼠剤にかかってしまわないように注意しましょう。また、ネズミにかじられた食べ物があれば、殺鼠剤に混ぜると効果を高められます。
ただし、警戒心の強いネズミは殺鼠剤を仕掛けても食べない可能性があります。また、死骸がすぐには見つからない場合もあるため注意しましょう。死骸がそのまま放置されて腐敗すると悪臭が漂い不衛生な環境になってしまいます。
侵入口を塞ぐ
超音波装置や燻煙タイプの忌避剤でネズミを追い出したら、侵入口を塞ぎましょう。ネズミは2cm程度の隙間があれば侵入できてしまいます。主に床下通気口や配管、エアコンダクト、屋根の隙間などから侵入するため、小さな隙間も見落とさずに塞ぐことが大切です。
また、ラットサインも探してみましょう。ラットサインとは、ネズミの足跡や体を擦った黒い跡のことです。ラットサインの付近でネズミの侵入口が多く見つかります。
通気口などは塞ぐわけにはいかないため、目の細かい金属製の網を使用しましょう。木製やプラスチック製などはかじられてしまうため、金属製のものを使用することが大切です。
ネズミを完全に駆除するなら専門業者へ依頼しよう
一般の方が自分でネズミ駆除をするのは難しいのが実情です。うまく追い出して侵入経路を塞いだとしても、別のところから侵入されてしまう可能性もあるため安心できません。駆除作業には感染症のリスクも伴います。
害獣駆除を行う際には、自分で行うよりも専門業者に依頼するほうが安全で確実です。ネズミの被害にお困りの方は防除研究所にご相談ください。
防除研究所では薬剤を極力使用しない「レスケミカル」を徹底しているため、安全に駆除できます。実際の現場では、独自の駆除製品である超音波撃退装置「スーパーハヤブサ」を使用して、ネズミを寄せ付けない空間を作るため、再発リスクを抑えられます。
最長5年間(※)の再発保証もありますので、ぜひ防除研究所にお問い合わせください。
※別の箇所で害獣が発生した場合は、別途費用をいただく場合もあります。詳しくは駆除の担当者にご相談ください。
まとめ
ネズミ駆除を猫にやらせるのは、感染症のリスクを伴うためおすすめできません。そもそも現代の飼い猫はネズミに対してあまり興味を示さず、狩ろうとしないこともあります。
ネズミ対策をするのであれば、超音波装置や忌避剤などを使用して追い出し、侵入口を塞ぐようにしましょう。それだけでは対応しきれない場合には、無理に自分でネズミ駆除をするより、専門業者に依頼するのが安全で確実です。