ネズミ駆除に効果的なバルサンとは?
そもそも、バルサンとは殺虫剤の商品名であり、ゴキブリやダニといった害虫駆除のために使われる製品です。したがって、ネズミを駆除する場合には効果は期待できません。
ネズミ駆除に効果的なのは、燻煙(くんえん)タイプの忌避剤です。ネズミが嫌がるニオイや煙を家中に充満させて外に追い出します。使用する際には煙を噴射するため、「バルサン」と認識している方が多い傾向にあるのです。
バルサンはあくまでも害虫の忌避剤なので、設置すればネズミを殺処分するわけではない点にご注意ください。
今回は便宜上、ネズミを駆除するための道具をバルサン(燻煙剤)と表記します。
バルサン(燻煙剤)でネズミ駆除をする方法
燻煙剤であるバルサン(燻煙剤)を使って、どのようにネズミ駆除を行うのでしょうか。3つのステップに分けて解説します。
ステップ1|家具や食材などの保護を行う
まずは、煙をかけたくない家具や食材をビニール袋などでカバーします。強力な薬剤が入っているため、可能な限り煙から守りましょう。PCやゲーム機などは故障の原因にもなりえるので、隙間を作らないように覆ってください。
子どもやペットがいる場合は、あらかじめ外に避難させます。そのほかにも、観葉植物や楽器など動かせるものは極力外に出しておきましょう。
ステップ2|窓やドアを閉めてバルサン(燻煙剤)を使用する
続いて、煙が逃げないように窓やドアを閉め切ります。どこかが開いていると煙が漏れてしまうので、十分な効果が発揮されません。見逃しがちな小窓もチェックして、密閉空間を作るようにするのが重要です。
効果を最大限に発揮させるためには、窓やドアに隙間がある場合はガムテープや養生テープで補強を行います。準備ができたらバルサン(燻煙剤)をセットして、すぐにその場を離れてください。煙は1~2分程度で出てきます。
ステップ3|ネズミの侵入を防ぐ
バルサン(燻煙剤)をセットすると、煙が部屋中に充満します。2~3時間経過したら家に戻り、換気を行ってください。
基本的に、ここまで行えばネズミを追い払うことが可能です。しかし、その場から退避させるための煙なので、ニオイが消えたらまた戻ってくる可能性はあります。
そのため、バルサン(燻煙剤)使用後はネズミの侵入口と思われる場所を塞いでください。小さな隙間や穴などが残っていると、再び侵入されるおそれがあるので念入りにチェックしましょう。
ネズミ駆除にバルサン(燻煙剤)を使うメリット
ネズミ駆除のためにバルサン(燻煙剤)を使用するのは下記3つのメリットが存在します。それぞれについて解説します。
死骸の処理をしなくても良い
ネズミの死骸処理をしなくて済むのは大きなメリットといえます。使用するのは殺鼠剤ではなく忌避剤であるため、基本的にはネズミを家から追い出すことになります。
死骸の処理は精神的な負担が大きく、苦手に感じる方も多いでしょう。ネズミの死骸は病原菌を持っていることもあるため、処理を回避できるのは衛生面でも安心です。
どこにネズミがいても効果が現れやすい
バルサン(燻煙剤)の煙は、部屋全体にまんべんなくいきわたります。ネズミの巣を探したり、習性を気にしたりする必要がない点は大きなメリットです。人の手が届かない場所にも効果を発揮してくれます。
また、餌を使った罠にかかるのを待つ必要もありません。家具や食材をカバーするだけで他の準備は必要ないので、罠を張るよりも手間をかけずに使用可能です。
費用をかけずに駆除できる
高額な費用をかけることなく、ネズミを駆除できるのもポイントといえます。バルサン(燻煙剤)の価格は1個当たり1,000円程度なので、初めてネズミ駆除をする方や試しに使ってみたい方にもおすすめです。
ネズミ駆除にバルサン(燻煙剤)を使うデメリット
ネズミ駆除のためのバルサン(燻煙剤)の使用には、デメリットも存在します。主に考えられるデメリットは、下記の4つです。
家を空けておく必要がある
バルサン(燻煙剤)を使用している際は家中に煙が充満するため、外に出ていなければなりません。おおむね、2~3時間は家を空けておく必要があるとされています。
買い物や食事など、外出の予定を作っておかなければ、無駄な時間を過ごすことになってしまいます。また、ペットや子どもがいると、そもそも2~3時間の外出さえ難しい方も多いでしょう。その場合は、バルサン(燻煙剤)以外の駆除方法を模索するしかありません。
定期的に使う必要がある
バルサン(燻煙剤)はネズミを駆除するものではありません。あくまでもネズミの苦手なニオイを発して、寄り付けないようにするものです。そのため、バルサン(燻煙剤)の効果は一時的で、ニオイが消えたらまた戻ってくる可能性は大いにあります。
バルサン(燻煙剤)はネズミ駆除の根本的な解決にはならず、定期的に使い続ける必要があります。一度や二度ならまだしも、使うたびに準備や外出をしなければならないのは大変です。
ネズミの根絶を目指すなら、侵入ルートを徹底的につぶしたり、専門業者を呼んだりする必要があります。
個体によっては効果がないこともある
バルサン(燻煙剤)を使えばどんなネズミも退避できるわけではありません。ネズミによっては、ニオイが効かないこともあります。
また、繰り返し使っているとネズミがニオイに慣れてしまうことも考えられます。その他にも、ニオイが消えることを学習するネズミが現れるかもしれません。
何度か使ってみて、効果がなくなってきたと感じたら、別の方法を試す必要があります。いずれにしても、バルサン(燻煙剤)は万能ではないということは念頭に置いて使用しましょう。
しっかり対策をしないと効果が現れないケースもある
バルサン(燻煙剤)は一時的な対策であるため、根本的な対策をしておかないとネズミを追い出せないケースもあります。
ネズミの追い出しに失敗するケースとしては、下記の通りです。
・侵入口の塞ぎ漏れがあったため、再度侵入されてしまう
・食べ物やゴミの処理をきちんと行わなかったため、ネズミが餌を求めてやってきてしまう
・ケーブルが多く集まっている場所があるため、暖かい場所に集まる習性を持つネズミが棲みついてしまう
いくらバルサン(燻煙剤)の料金が安かったとしても、対策が不十分であれば時間やコストが無駄になってしまいます。
ネズミ駆除をするなら専門業者へ相談するのがおすすめ
バルサン(燻煙剤)は、あくまでもネズミを追い払う忌避剤です。しばらく経過するとネズミが戻ってくる可能性があるため、根本的な解決を行いたいなら専門業者に依頼しましょう。
ネズミ被害に遭った際は、「防除研究所」へご相談ください。薬剤を極力使わない「レスケミカル」に基づく駆除を行っているため、安全に駆除を行うことができます。
また、独自の駆除製品である「スーパーハヤブサ」という超音波発生装置を使用しているため、ネズミをはじめとした害獣も寄せ付けません。二次被害が生じていないか、写真や動画など添えて効果測定の報告を行うため、しっかりネズミが駆除されているか確認することも可能です。
ネズミの被害に悩まされている方は、ぜひ「防除研究所」までお問い合わせください。
まとめ
ネズミ駆除には、バルサン(燻煙剤)は一定の効果を発揮します。値段も安く手軽に使えるので、試しに使ってみるには良いでしょう。
しかし、使ったからといって確実にネズミが駆除できるわけではありません。ニオイが効かない個体や学習して戻ってくるネズミもいる点はあらかじめ把握しておきましょう。