マンションにネズミが侵入する理由
ネズミは寒さに弱く、暖かい場所を好む性質があります。マンションの内部は気密性があり、気温は比較的暖かく保たれているためネズミにとっては居心地の良い場所です。そのため、ネズミは一戸建て住宅だけでなくマンションにも侵入してきます。
特に1階部分に飲食店が入っているマンションは、ネズミから狙われやすい場所です。飲食店には食材が保管されており、生ゴミなどもあるでしょう。そうすると、ネズミがニオイにつられて飲食店内に侵入し、そこから上のフロアにあるマンション部分にも入ってくるという具合です。
近くで工事が行われている場合も、ネズミに侵入される可能性が高まります。工事をしている建物からネズミが逃げ出して、新たな居場所を探そうとするためです。
ネズミの侵入経路としては、主に次のようなところがあげられます。
・エアコンの室外機
・換気扇
・壁の隙間や亀裂
・床下の通気口
・排水管
また、ネズミの歯はずっと伸び続けるのが特徴です。ネズミにとっては歯が伸びすぎるとものを食べられなくなるため、何かをかじって歯を削る必要があります。そのため、木材やケーブルなどの付近もネズミが出やすい場所です。
マンションに出没するネズミの種類
ネズミには多くの種類がありますが、日本の一般住宅に侵入してくるのは、ドブネズミ・クマネズミ・ハツカネズミの3種類です。マンションでも一戸建て住宅と同様に、この3種類のいずれかが侵入してきます。
マンションの場合には、低層階の方が高層階と比べてネズミに侵入されやすい傾向にあります。高層階の部屋に侵入するには、下から上ってこなければなりません。ネズミの種類によっては到達するのが難しい場合もあります。
しかし、クマネズミはマンションの高層階に侵入することもあるため注意が必要です。クマネズミは垂直移動や綱渡りなどを得意としており、高層階の部屋まで到達するのは、そう難しいことではありません。
クマネズミは非常に警戒心が強いのが特徴です。そのため、たとえ侵入して棲みついても、人前に姿を現すことはほとんどないでしょう。天井裏やクローゼットの奥など、高い場所に巣を作って棲みつくことがあります。
クマネズミの体長は14~20cmでフンは7mm程度です。侵入されているかどうか不安な場合は、フンの形跡がないかどうか確認してみるといいでしょう。
また、クマネズミは繁殖力が強いのも特徴です。気づいたときにはすでに相当数増えている可能性もあります。
マンションにネズミがいた場合に個人でできること
もし、マンションにネズミがいる場合は、巣を作って棲みつかれてしまう前に対策を講じることが重要です。ただ、マンションの場合は共有部分も多く、個人でできる対策は限度があります。その点を踏まえて、ネズミに侵入されているときに実行したい対策をみていきましょう。
隙間を塞ぐ
小さな隙間があるとそこからネズミが侵入してくる可能性があるため、自室の周りに隙間がないかどうか探してみましょう。隙間をパテなどで塞いでおくとネズミは侵入できません。
パテはホームセンターなどで販売されています。唐辛子成分入りのパテなどもあるので、使用してみましょう。ネズミは唐辛子を嫌うため、通常のパテよりも効果が期待できます。
生ゴミはフタつきのゴミ箱に捨てる
生ゴミが放置されていると、ネズミはニオイを嗅ぎつけて漁りに来る可能性があります。ニオイが漏れないようにフタ付きのゴミ箱を使用するのがおすすめです。フタなしのゴミ箱を使用している場合は、袋の口を硬めに締めておきましょう。
ゴミの回収日までは冷蔵庫に入れて保管するのも効果的です。冷蔵庫の中なら、ニオイはほとんど漏れません。
食べ物はしっかり保管する
食べ物をプラスチック製の袋に入れておいたり、ラップをかけて保管したりすることがよくあるでしょう。しかし、ネズミはプラスチック製の袋を歯で簡単に破ってしまいます。ニオイも漏れやすいため、袋やラップを使用した保管方法は避けましょう。
ガラス容器に入れておけば、ニオイが漏れにくく歯で破られることもありません。また、すぐに食べないものはテーブルなどの上に長時間置いておかず、冷蔵庫に入れておくのが無難です。
古新聞や段ボールを処分する
古新聞や段ボールなどはネズミの巣作りの材料にされてしまうおそれがあります。そのため、長期間放置しておくのはできるだけ避けましょう。雑誌・ビニール袋・布切れ・ガムテープ・木材なども巣作りに使用される可能性があるため注意が必要です。
マンションにネズミが出没した場合の対処法
マンションでネズミが出没すると、集合住宅ならではの対処の難しさに直面する可能性があります。自分で駆除作業を行うことで、他の住人とトラブルになることもあるため注意が必要です。
また、マンションの1室にネズミが出没しているのであれば、他の部屋にもネズミがいるものと捉えて良いでしょう。1室だけにネズミがいるのは稀なため、マンション全体でネズミ駆除を行う必要があります。
マンションでネズミが発生した場合の駆除費用の負担については、明確なルールがないことが多い傾向にあります。
マンションの劣化による隙間からネズミが侵入した場合は、管理側が負担することが多いようです。さらに、ネズミの発生原因を明確にするのは困難な場合は、住民と管理側で費用を分担することもあります。特定の住人に過失がある場合は、当該住人が負担するケースもあります。
費用負担で揉めることがないように、専門業者に依頼する前に話し合っておくことが大切です。どうすれば良いのかわからない場合には、弁護士に相談することをおすすめします。
ここでは、具体的な対処方法について説明します。
管理人や管理組合などに相談する
マンションなどの集合住宅では、1家族だけでネズミ駆除を行っても十分な効果は得られません。他の部屋にもネズミが棲みついている可能性が高いためです。一時的にネズミがいなくなっても、日数が経過すると再び出没してしまいます。
そのため、自分だけで対処しようとするのはあまりおすすめできません。
分譲マンションの場合には、管理組合に相談してみましょう。管理組合のほうで、どのように対処するのか、費用負担はどうするのか考えてくれます。マンションによっては規約に害獣出没時の対処に関する規定を設けていることもあるかもしれません。
賃貸マンションの場合にも、自分で対処しようとはせず、大家さんか管理会社に相談してみましょう。分譲マンションとは異なり、住人は費用負担をせずに済むことが多いケースがあります。
専門業者に駆除を依頼する
マンションで建物全体のネズミ駆除を行う際には、専門業者に依頼するケースがほとんどです。作業内容はマンションの規模や築年数などによって異なります。駆除作業前に調査を行ってから、適切な方法で作業を行うという流れです。
また、専門業者にもさまざまなところがあり、対応範囲も異なります。駆除後のネズミ侵入防止策まで対応してくれるところを選ぶのが良いでしょう。
マンションにネズミが出た場合は防除研究所にご相談ください
マンションにネズミが出た際は、ぜひ防除研究所にご相談ください。防除研究所では、殺鼠剤のほかに超音波を出すスーパーハヤブサという撃退器を使用して駆除を行うため、ネズミを寄せ付けない空間を作ることが可能です。
調査ではラットサインを見つけて被害状況の写真を撮影して見積もりを出します。同意が得られたら施工して報告書を出すという流れです。最長5年間の保証(※)が付いていますので、万が一再発した場合でも追加料金なしで再施工を依頼できます。
マンションでネズミが出た際には、防除研究所にお問い合わせください。
※別の箇所でネズミが発生した場合は、別途費用をいただく場合もあります。詳しくは駆除の担当者にご相談ください。
まとめ
マンションでもネズミが棲みつくことはあり、発見した場合には建物全体に及んでいる可能性があります。ネズミの侵入防止のためには隙間を塞ぐことや、生ゴミの管理などが大事です。
また、個人で駆除作業を行っても効果は薄く、他の住人とトラブルになる可能性もあります。そのため、ネズミの被害が出ている場合には、管理会社などに相談しましょう。費用負担を明確にした上で、専門業者に駆除を依頼するのがおすすめです。
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