屋根裏に侵入する害獣の問題と駆除の方法とは?

夜中に屋根裏から足音のようなものが聞こえると、害獣が家に侵入したのではないかと不安に感じてしまいます。屋根裏に侵入する害獣は複数考えられる上、駆除する場合は害獣の種類を知っておくことも重要です。 今回は屋根裏に侵入しやすい害獣の種類や屋根裏に棲みつくことで起こる問題、駆除の方法について解説します。


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屋根裏に侵入する害獣の種類

屋根裏に侵入しやすい害獣は下記の5種類です。

・ネズミ
・ハクビシン
・イタチ
・アライグマ
・コウモリ

それぞれの特徴をみていきましょう。

ネズミ

ネズミのなかでも住宅に侵入するのは、イエネズミといわれる種類です。イエネズミには、ドブネズミ、クマネズミ、ハツカネズミの3種がいます。そのなかでも特に住宅の屋根裏に侵入しやすいのは、クマネズミやハツカネズミです。

クマネズミは生息数が多く、ハツカネズミよりも大きいのが特徴です。クマネズミは耳が大きく、毛は褐色で、一軒家の屋根裏だけでなく、高層ビルなどどこにでも出現します。

ハツカネズミは全体的に小さい体つきをしており、毛色は灰褐色です。非常に繁殖力が高く、一度建物に棲みつくと駆除が難しくなります。

なお、ネズミが住宅の屋根裏に侵入する主な理由は、寒さしのぎです。

ハクビシン

ハクビシンは雑食性で甘いものを好み、農作物なども荒らす害獣です。体長は100cm前後で、イタチのような体つきをしています。また、額から鼻にかけて白い筋のような模様があるのが特徴です。

ハクビシンは自然界において、洞窟のような場所に巣をつくり、子どもを育てます。屋根裏に侵入するのは、洞窟のように雨風をしのげる場所であるためです。

なお、ハクビシンは同じ場所にフンをする性質があるため、ニオイで侵入に気が付くこともあります。

イタチ

イタチは、ペットとして飼育されているフェレットのような細長い体つきをした害獣です。泳ぎを得意としていることから、川沿いの住宅が被害を受けやすい傾向にあります。

イタチが屋根裏に侵入するのは、暗い場所を好む性質があるためです。薄暗い屋根裏はイタチにとって棲みやすい環境であるといえます。また、エサとなるネズミや昆虫類も見つけやすい場所であるため、屋根裏に侵入するのです。

また、イタチは肛門腺が発達しており、そこから分泌される液による悪臭の被害もあります。

アライグマ

アライグマは、特定外来生物に指定されているタヌキに似た害獣です。タヌキと異なり、目の周りが黒いほか、尻尾は縞模様であるため、簡単に見分けることができます。アライグマはペットとして飼われていたものが野生化したことで、全国的に生息数や生息範囲が拡大している動物です。

アライグマにとって屋根裏は天敵がおらず、雨風をしのげる場所であるため、居心地の良い環境であるといえます。

なお、ハクビシンのように同じ場所にフンをする習性があり、ニオイも強いのが特徴です。

コウモリ

日本に生息するコウモリのなかでも、屋根裏などの家屋を主なねぐらにしているのは、アブラコウモリといわれる種類です。本州から九州などにかけて生息している小型のコウモリで、イエコウモリといわれることもあります。

アブラコウモリの体長は5cm程度と小さく、わずかな隙間からも家屋に侵入できるのが特徴です。

また、アブラコウモリが屋根裏に侵入するのは、暗い場所を好むためです。蛾やカメムシなど、エサになる虫がいると棲みつきやすくなります。

鳥類

屋根裏には鳥類が棲みつくこともあります。主にハトやムクドリ、スズメなどがあげられます。

これらの鳥類は外敵から身を守れるよう、屋根に巣を作ることが多いです。また、屋根裏は雨風をしのげる場所であるため、安全な場所として長く留まってしまうことがあります。

屋根裏に害獣が棲みつくことによる問題

屋根裏に害獣が棲みつくとどのような問題が起こるのでしょうか。ここでは害獣による主な被害について紹介します。

騒音問題

害獣が屋根裏に棲みつくと、まず悩まされるのは騒音です。騒音の種類には屋根裏を歩く足音に加え、威嚇や求愛行動による鳴き声などがあげられます。

屋根裏に侵入しやすい害獣には夜行性のものも多く、そのような動物が屋根裏にいると、夜中や明け方に被害を受けやすくなるのです。就寝時の雑音は想像以上に睡眠を妨げるため、最悪の場合、ノイローゼになるおそれがあります。

悪臭問題

害獣が屋根裏に棲みつくと、動物の排せつ物による悪臭にも悩まされます。

例えば、ハクビシンのフンは特有のニオイがするほか、肉食動物であるイタチのフンも強烈なニオイがします。

加えて、アライグマは大量に排せつするほか、ネズミは広範囲にわたりフンを撒き散らすため、ニオイのほかに処理の手間も増えるのです。

また、排せつ物が天井裏の柱などの木材に染み付いてしまうと、通常の清掃をしてもニオイが消えなくなることもあります。

ケーブルの被害

害獣に電気ケーブルがかじられる被害も想定されます。ケーブルの被害が生じやすいのはネズミです。ネズミはげっ歯類で、歯が一生伸び続けることから、歯を磨ぐためにケーブルをかじることがあります。

電気ケーブルがかじられると、断線してしまうことがあります。また、かじられたケーブルに排せつ物がかかったり、害獣自体がケーブルに触れたりすると、最悪の場合ショートして火災が発生することもあるため油断できません。

電気ケーブルだけでなく、ネットワークケーブルがかじられてしまうと、インターネットに接続できなくなる被害も受けることとなります。

建物自体の被害

害獣が屋根裏に侵入すると、建物自体へのさまざまな被害が想定されます。例えば、断熱材の破損です。ハクビシンやイタチなどに断熱材を破られると、断熱材本来の効果を発揮できなくなります。

断熱材のほかに考えられるのは、屋根裏に使用されている木材への被害です。木材をかじったり、排せつ物がかかったりすると木が腐食して、建物自体の強度に影響を及ぼすケースもあります。

害虫の被害

害獣からの被害は直接的なものだけでなく、間接的なものも考えられます。これは害獣にノミやダニなどの虫が寄生していることもあるためです。

害獣に直接触れない場合であっても、害獣の排せつ物を介して寄生虫などによるアレルギーや感染症を引き起こす場合もあります。

屋根裏に害獣が棲みついているか確認する方法

屋根裏に何か潜んでいるような気配を感じると、害獣が棲みついているのではないかと不安に感じてしまいがちです。例えば、下記に該当するような場合は、害獣が屋根裏に棲みついていることが考えられます。

・屋根裏で足音のような物音がする
・鳴き声のようなものが聞こえる
・家の中にペット以外の動物の毛が落ちている
・獣臭のようなものがする
・天井にシミが見られるようになった
など

上記のようにその場の状況から確認するほかにも、天井裏を目視で直接確認する方法もあります。家の構造にもよるものの、天井裏には押し入れなどから入れます。しかし、感染症などのリスクもあるため、何の対策もせずに直接目視で確認することはおすすめしません。

また、「屋根裏にいるかもしれない」と思ったとしても、なかには壁や床下に棲みついているケースもあるため、普段見落としがちな場所も確認しておく必要があります。

屋根裏の害獣を自分で駆除するのはおすすめしない

屋根裏に害獣が棲みついていることを確認したら駆除を検討しましょう。

自分で駆除する方法として、忌避剤を使用する方法や捕獲する方法が考えられます。ただし、自分で屋根裏の害獣を駆除する場合、下記のリスクに十分留意しましょう。

・天井板を外した場合は修繕が必要になるリスク
・感染症のリスク
・天井から落下するリスク
・薬剤によって人体に悪影響を及ぼすリスク

感染症のリスクについては、特に体が弱い幼い子どもや高齢者が住む住宅では細心の注意が必要です。また、使用する忌避剤によっては、人体に影響を及ぼすこともあります。

捕獲に関しては、「鳥獣保護法」をはじめとする法律で厳しくルールが定められているため、無断で駆除すると法律違反になる場合があります。例えば、イタチやハクビシン、アライグマ、コウモリなどは鳥獣保護法の対象のため、勝手に駆除できません。

一方でイエネズミについては鳥獣保護法の対象外であるため、個人でも申請なしに駆除できますが、死骸をどうするかなどの問題も出てきます。

屋根裏に害獣が棲みついてしまった場合は、ぜひ防除研究所までご相談ください。

防除研究所では、薬剤の使用を極力抑えた「レスケミカル」に基づく駆除を行っています。実際の現場において、独自の駆除製品である超音波発生装置「スーパーハヤブサ」を使って、害獣を寄り付かせない空間を作るため、安全に駆除することが可能です。

また、施工後は二次被害が生じていないか、写真や動画などを添えて効果測定の報告を行うため、しっかり害獣が駆除されているか確認できるのもポイントです。

さらに、最長5年間(※)の保証付きにより、万が一再発しても追加料金は発生せず、再施工を依頼することが可能です。

「屋根裏に害獣が棲みついたかもしれない」「害獣による被害に悩まされている」という方は、ぜひ「防除研究所」までお問い合わせください。

※別の箇所で害獣が発生した場合は、別途費用をいただく場合もあります。詳しくは駆除の担当者にご相談ください。

まとめ

害獣の侵入を放置するとさまざまな被害が生じるため、侵入に気がついたら早めに対処するのが望ましいです。しかし、屋根裏に侵入する害獣も複数存在し、適切に駆除するには害獣の特定が必要になります。動物の特定や適切な駆除をするには、プロの力を借りるのがおすすめです。